先斗町歌舞練場そばのジャズバー。創業1974年。ジャズは黙して聴く時代に、気さくに飄々とおしゃべりを展開するマスターの出現は斬新だったことでしょう。学生時代から来ている私が、いまだに最年少の常連だといいます。来たれ新人!ちなみに私がここで愛聴するのはディック·ミネ。
中古レコード店のこちらは、レコードの樹海のようだった旧店舗·寺町御池から、御幸町三条へ颯爽と引っ越しをされました。洋楽、邦楽、ジャズ、クラシック、なんでもよく揃っていて、しかも安い。これは買いませんでしたが、森繁久彌のナレーションと共に歴史を変えた瞬間の音声を聞いていく、という不思議な企画(しかも提供はカルピス)のソノシートが売っていた。京都ではこういう珍妙なものがまだ売られているのです。
荒神口のうどんRock酒場。大将橋本さんの音楽と新作料理への探究心は、私たち常連をいつまでも惹きつけています。冬限定のおでんなど、季節ごとのメニューと酒も充実。荒神口界隈は、こうした個人経営のお店がそれぞれの個性を作りながら元気に営業しています。ご近所ではアメリカンピザ屋兼ライブハウスの Pop! Pizza、香味野菜好きをメロメロにする酒場「バルカン」など、好みのお店が見つかることでしょう。
今出川通を京大近くまで進むと現れる小さな喫茶店。穏やかなご夫婦が丁寧にコーヒーを出してくれます。月替わりでおすすめのコーヒー豆も紹介しています。京都に進学してみたものの、大学は利益主義·規則主義·短期主義で、何だか息苦しいなあ、と思ったらここのご夫婦とお喋りしながら一服してください。泰然たる京都の時間がここにあります。
左京区元田中にある3坪ほどの小さく可愛らしいケーキ屋さん。友達にちょっと差し入れしたくなる良心的な価格で、店名のように可愛らしいたたずまいのケーキが並んでいます(紙袋も可愛い)。陸奥A子さんの漫画の世界、と言えばよいでしょうか。私のお気に入りは「クリームパフ」。ほら、名前だけで素敵でしょう?
大学生活から足を運んでいるからこその豆情報もあわせておすすめの京都を紹介してくださいました。