京都の中央を貫く四条通りの一本北 “京の台所” として栄える錦市場の中に、昭和3年創業、だし巻き卵の専門店 三木鶏卵はあります。
初代はお店を始められる前、乾物屋さんに丁稚奉公で働いており、そこではだし巻き卵がよく出されていたそうです。
「京都は昔から仕出し屋さんがたくさんあって、客人には仕出し、もしくは 買ってきたものでしかもてなさないところがあります。 ハレの日は客人も多く、うちのだし巻もその中の一品として喜んで頂いてます。」
京都のだし巻きは、「京巻き」と言われ 、出汁がたっぷりと入るように長い銅鍋を使い、強い火力で手前から奥に巻いていく技法を使います。
そして焼きあがっただし巻きはより綺麗に仕上げるためにすだれを敷き、木でできた枠に入れて冷まします。
そうすることでより出汁の味がしっかり保たれるそうです。
三木鶏卵には現在7人のだし巻き職人さんがおられ、職人さんにはそれぞれ自分専用の鍋があり、それを直しながら使っていくそうです。一番長い方は40年間、だし巻き卵を焼き続けているといいます。
これからも三木鶏卵は、“京の台所” には欠かせない存在として人々に愛され続けていくことでしょう。
住所:〒604-8055京都市中京区錦小路通富小路西入東魚屋町182
営業時間:9:00~17:00
アクセス:京阪「祇園四条」駅より徒歩15分
電話番号:075-221-1585
京都館の酒井先生より:
三木鶏卵さん、だし巻き卵専門て書いてますけど、卵そのものの商売もされてると思います。
京都の有名なお店さんも三木鶏卵さんと取引してるとこ多いんちゃうかな。
ということで、だし巻きがおいしいだけでなく、京都の飲食を卵で支えてもいるのが、三木鶏卵さんでしょう。
京都『祇園喫茶カトレヤ』
八坂神社の近くでいただく、祇園喫茶カトレヤの珈琲