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京都『亀屋陸奥』
松風でお馴染み。受け継がれる製法と伝統

京都駅のほど近く、七条堀川の西本願寺の目の前に亀屋陸奥はあります。

創業は1421年。本願寺が京都山科にあった頃から、御用を勤める家としてお仕えされていたそうです。

亀屋陸奥にはいろいろな種類のお菓子があります。その中でもお馴染みなのは松風。カステラやパンとも異なるもっちりした食感のお菓子です。西本願寺の御用菓子として法要の際などに納められています。

そんな松風は亀屋陸奥さんが発祥といわれています。

作るのに最低でも一週間かかり、一年中作り続けるため温度や湿度の管理がとても難しいそうです。作る工程の中で一晩寝かせる自然発酵があります。

自然発酵をする理由として、原料に含まれる酵母や麹菌と建物に住んでいる麹菌等が発酵の手伝いをしているからです。なので、建物も昔のまま。亀屋陸奥さんのお菓子は、京都の方ならおばあちゃんからもらったことがあるという方もいるように、代々受け継がれているものなのです。
お話ししてくださった正博さんは、若い時和菓子とは全く縁のない仕事に携わってきましたが、定年を機に和菓子屋を引き受けたそうです。

「京都という意味での大それたものは持ってなくて、やはり本願寺さんとともに歩んでいけたらなと。だから私どもとしては、伝統を守っていく義務があるということを常に意識してます。昨今普通の和菓子は洋菓子に押されて商売が非常に苦しいです。でも、うちは本願寺さんの一つの役割を担わせていただいている。あまり流行に迎合するようなことよりも、伝統を着実に守れるような体制を作っていくことが専らの課題ですね。」

亀屋陸奥

住所:〒600-8227 京都府京都市下京区西中筋通七条上る菱屋町153
営業時間:8:30~17:00
アクセス:京都駅より徒歩 約15分
電話番号:075-371-1447


今日のひとくち

京都館の酒井先生より:
ここの松風ってのは、絶品ですよ。なんかね、ストリートシーンにも似合う菓子(もちろん品のある席にも合う)。
袋に手をつっこんで、パクパク食べても美味しく、止まんないわけです。そうして京都の街をブラブラするのは、お洒落なんじゃないかと思います。


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