安田念珠店は天保3年の創業以来、各宗派の御用達として、また人々の想いに寄り添う丁寧なお数珠を作り広めてきた。
お念珠は、つまりなにかを想い、念じること。お葬式や法事に留まらず、その気持ちの手助けをするために、質の良い本物だけを届け続けるのだ。
お念珠は全て京都在住の熟練職人の手づくりなのに加え、代を超えても修理してくれるそう。安田念珠は商品だけでなく、人の想うこころを大切にしていた。
お店でお話しながらお念珠を見せてもらうと、各宗派でまったく作りが違うことに驚くだろう。聞いてみると、この違いは使われ方によって現れるそう。音を出したり、数珠を数えたり。宗派の掲げるものが違うのと合わせて、お念珠も変わってくるのだから面白い。
ちなみに、皆さまは自分の宗派をご存知だろうか。安田念珠に行く前に確認していくと、お念珠選びがもっと楽しくなるよ。
お念珠は、お葬式などの悲しい時に目に入ってくるものだったから、こころの文化と共にある、やさしいお道具と若いうちに知ることができてよかったと思う。わたしのようなイメージを持っている人は沢山いるだろうし、かるたやこの記事をきっかけにお念珠の捉え方が変わってくれたら嬉しい。
こころに年齢は関係ない。ひとりにひとつ、お守りのようなパートナーを選んでみては。
津之喜酒舗
錦市場の真ん中、人々で賑わう酒屋