四条通、一年中賑わう通りに、京都唯一の木櫛調整処である十三やはある。
いつでも髪をつややかにし、お手入れも簡単。そんなつげ櫛は親から子へ渡ったり、大切な贈り物として21世紀でもまだまだ親しまれている。
お店に足を踏み入れて、ぐるっと首を回すと一面すべて櫛。なのだけど、目を凝らすとどれも微妙に違っていることに気がつける。
髪と人へのやさしい気持ちがみえて、「神は細部に宿る」ってことばを思い出す。
つげ櫛、というのは聞いたことはあるけれども実際何が良いのか。十三やのつげ櫛を使って二年目のRさんは、「ただ、本当に綺麗になるのよ」とにこり。確かに本当につやつやキレイ。髪ってたぶん、自分が一番気にしてるし分かってる。コンプレックスも、このつげ櫛でとかしていたら好きになれるかも。
髪が綺麗だと、不思議とシャキと背筋も伸びる。誰にも気づかれなくたって、やっぱり髪は丁寧にとかそう。お化粧したり、コロンふったりも忘れずに。ポーチにつげのお守りしまって、待ち合わせに急ぎましょ。
津之喜酒舗
錦市場の真ん中、人々で賑わう酒屋