京都市営バス北白川別当町を降りてすぐ、交差点の角にある レンガの壁の「ジュネス」。
私が大学一年生の時、先輩にご馳走してもらい人生で初めて “喫茶のモーニング” を食べた思い出深い喫茶店です。 ランチのハンバーグが名物ですが、私はここの、「朝日を浴びながら 食べる、分厚くジューシーなトースト」を目掛けて早起きをします。
朝の8時半から空いているので、1限が始まる前に 一人でちょっぴり大人なモーニングを。ガラス窓沿いのソファに座るのがお気に入りです。
創業50年以上のジュネス。初代店主は創業当初、レストランと喫茶の2店舗を経営していました。店内のアンティーク調の照明やテーブルは当初から変わらず、インテリアを写真に撮って帰る学生もいるそう。
朝にランチのハンバーグやフライ系の仕込みをするため、「それならこの時間帯も営業しよう」とジュネスのモーニングが生まれました。モーニングの時間帯、確かに厨房の方から仕込みの音が聞こえます。
長年の常連さんや、左京区に住む学生たちがジュネスのモーニングに多く立ち寄ります。
現当主は3代目。4年前に代替わりをし、夫婦で営んでいらっしゃいます。朝のモーニングのメニューは当初から変わらず。凝ったものよりも、シンプルで早く。味付けは日々変化しています。
・トースト ¥400
・トースト+サラダ+たまご ¥500
・ベーコントースト+サラダ+たまご ¥650
・ピザトースト+サラダ+たまご ¥850
・ジャムトースト ¥450
モーニングのメニューは5種類。セットのドリンクはコーヒー・紅茶・オレンジジュースの3種類。
いつも、どのトーストにするか悩みますが、メニューに書かれている「自家製マヨネーズ」の文字に誘われて今日はベーコントーストを。モーニングのお供にホットコーヒーを選びました。
真っ白でシンプルなプレートに、盛り付けされた食材たちの美しさにウットリ。
こだわりはやっぱり、厚切りのトースト。焼き目が重要で、外はカリッと焼き上げて中はしっとり。
関西では厚切りのトーストが主流で、関東は薄切りが多いそう。トーストは約40年以上たきのパンで仕入れていましたが、近年閉業されたそうでそこからずっと、お店近くのドンクで仕入れて いらっしゃいます。
京都の喫茶店は、トーストへのこだわりを強く感じます。
ベーコントーストにかかっているマヨネーズ。サラダにかかっている酸味の効いたドレッシング。
ランチメニューに使われるタルタルソース。味付けのものは、どれも自家製で、トータルで味のバランスをみて細部までこだわっていらっしゃいます。
コーヒーの豆は、ずっとアートコーヒーのものを。
深入りで、炭焼きのものとブレンドしたもので、コクとちょっとの酸味があり、ジューシーなトーストとブラックのコーヒーが非常に合います。
トーストも、コーヒーも、細部の味付けも「自分が好きな味」であることが大事。飽きがこないよう味は少しずつ日々変化しているそうです。
お話をお伺いしたのは三代目店主の森口慎一さんと奥様の史さん。慎一さんは調理師専門学校卒業後はホテルの調理師に。 その後京都の北区で、奥様の史さんと洋食屋の経営を経て、4年前にジュネスを引き継がれました。
お店への愛情や細部へのこだわりを感じました。
店名:ジュネス
住所:〒606-8277 京都府京都市左京区北白川堂ノ前町 38-1 ジュネス
営業時間:8:30〜17:00
定休日:日曜日・月曜日
アクセス:京都市バス 北白川別当町から徒歩3分
電話番号:075-781-5700
モーニング:モーニング ¥400〜(8:30〜11:00)
ジュネスの厚切りトーストの仕入れ先。
普段もよくご家族で利用されているそうで、森口さんのお気に入りは塩パン。
120年の歴史を味わう
salon de 1904